機械翻訳とその原理について
翻訳をする必要に迫られたとき、機械が翻訳を手助けしてくれたらこんなに便利なことはないのではないでしょうか? この場では、その機械翻訳の仕組みを見てみましょう。
文法や単語の意味の解析だけでよいのであれば、論理的処理だけで完了させることができますが、そうではありません。文章には、文法上の誤りなしに、複数の解釈が可能です。そういった解釈の中で、どれが正しくてどれが正しくないかを判断するには、膨大な情報量が必要になってきます。極端な言い方をすれば、常に正しい翻訳をし続けるには、翻訳対象となる各文章と関係があり得るもの全てについての、ありとあらゆる知識や感覚を持っていなければなりません。また、翻訳が可能であるには、同じ世界観の中に存在している人間同士の間でなければならないのが前提です。その世界で常識であることを前提にした文章を翻訳するときは、翻訳する目的の言語が属する世界でも、そのことが常識でなければなりません。もしそうでなかったら、同じ語感やニュアンスを伝えることはできなくなるでしょう。
機械翻訳が使用される目的ですが、「自動翻訳」と「翻訳支援」と2通りに分けられると考えることができます。翻訳の世界を知るにあたっては、2つがどう違うのかをまずはしっかりと認識しなければならないでしょう。自動翻訳においては、人間は介入しないのが原則となるわけです。翻訳の全てを機械に委ねようとすることになります。これは、目的とする言語を理解していない人のためのサービスとなりますが、甚大な技術上の困難さが障害となるため、実用への目処はまだ当分の間は立たないでしょう。しかし、翻訳支援においては、プロの翻訳家などが、その翻訳を効率よく実施するためのサービスとなるわけです。一部の先駆的なプロの翻訳家が翻訳ソフトを活用している光景はもう現実のものとなっています。これは、あくまでもレベルの高い翻訳技術を持っている翻訳者にあてはまるものであって、誰でも同じことができるわけではありません。
